3人のお子さんのママであり、ファイナンシャルプランナーとして活躍中の畠中雅子先生。
この連載では、先生がご自身の育児やさまざまな家族の相談を振り返りながら、ここだから言える、リアルなお金と子育てのアドバイスを伝授します。
赤ちゃんが生まれ、いままで以上にお金がかかるわ…と不安な方へ。お金のヒントを、そして子育ての楽しさを、たっぷりとお届けします!
毎日暑くて、赤ちゃんとの外出には気を遣いますよね。町で汗だくの赤ちゃんを見かけると、「キミも暑くて大変だよね」と、思わず心の中でつぶやいてしまいます。個人的には、「暑さでからだの脂肪だけが溶け出してくれないかなあ」と、願う日々(苦笑)。さて、暑さとは関係ない話題ですが、今月は学資保険の話をしたいと思います。
すでに学資保険に加入されているご家庭も多いかと思いますが、実は今月(2015年8月時点)、学資保険の返戻率ランキングに変動がありました。返戻率とは、支払った保険料に対して、受け取れる学資の割合を表したもの。たとえば合計で100万円の保険料を支払って、受け取れる保険金の総額が110万円の契約の場合、返戻率は110%になります。
返戻率ランキングに変動が生じたのは、2015年8月2日に明治安田生命が「明治安田生命つみたて学資」を発売したからです。「明治安田生命つみたて学資」は、15歳まで保険料を支払うと、18歳、19歳、20歳、21歳の4回に分けて、学資金が受け取れる仕組みの保険。お子さんの誕生日が10月2日以降の場合は、17歳、18歳、19歳、21歳が受け取り年齢になります。
肝心の返戻率については、パパが30歳、お子さんが0歳のケースでご紹介しましょう。1回に受け取れる学資金が50万円で、総額200万円受け取れるプランの場合、返戻率は112.6%、ひと月の保険料は9867円です。1回の学資金が70万円以上になると、保険料が割引かれるので、返戻率はさらにアップ。1回70万円、合計で280万円受け取れるプランでは、ひと月の保険料は1万3604円で、返戻率は114.3%になります。
ちなみに、学資保険から受け取った学資金には通常税金がかかりません。学資保険からの学資金は、加入から5年を過ぎて受け取れば一時所得の扱いになるため、1年間に50万円以下の利益(学資金-対応する保険料)については非課税になるのです。金融商品には基本的に20.315%の税金が課せられることを考えると、学資保険は税金面でも有利だと思います。
「明治安田生命つみたて学資」は、保険料の支払いが15歳で終わるため、教育費負担が重くなる高校以降は支払わなくて良い点も魅力でしょう。また、学資金の受け取り時期が10月1日と早いので、推薦入試で大学に進学した場合でも、入学時費用の支払いに間に合います。
わが家の子どもたちが赤ちゃんだった頃に、このような学資保険があったら、私も選んでいただろうなあと感じています。
とはいえ、学資保険の返戻率競争は、年々激化している現実があります。返戻率ランキングは、ここ数年で何度もNO.1が入れ替わっているのです。そのため、自分が情報を得たときはNO.1でも、実際に加入するまでに数ヵ月経っていたら、別の商品がNO.1になっている可能性もあるわけです。「自分が加入する時点」で、少しでも有利な学資保険を選ぶ努力が欠かせなくなっていると言えますね。
次回更新は9月11日の予定です。