人の腸管には自律神経が通っていて、腸管のぜん動運動を調節しています。この腸に通っている自律神経の働きが乱れることによって、感染症がないにも関わらず、下痢や便秘などの腸管の運動の障害が起こる状態です。症状は①排便によって軽快する腹痛②頻回の便意③下痢④腹部膨満⑤粘液便⑥残便感など様々です。自律神経に働きの乱れが原因であるために、ストレスや食べ物の種類がその発症に関係していると考えられています。
人の腸管には自律神経が通っていて、腸管のぜん動運動を調節しています。この腸に通っている自律神経の働きが乱れることによって、感染症がないにも関わらず、下痢や便秘などの腸管の運動の障害が起こる状態です。症状は①排便によって軽快する腹痛②頻回の便意③下痢④腹部膨満⑤粘液便⑥残便感など様々です。自律神経に働きの乱れが原因であるために、ストレスや食べ物の種類がその発症に関係していると考えられています。
自分自身の汗やその分解産物によっておこる、接触性皮膚炎(かぶれ)の一種です。 皮膚に分泌された汗による刺激だけでなく、発汗が激しいときには、細い汗腺の途中にも汗がたまり、それが皮膚の下で小さな水疱状になることもあります。 発汗の多い部分、首の下、わきの下といった汗がたまりやすい部分に赤い発疹ができます。 頻繁な入浴や、室温の調節で予防します。非ステロイド系消炎剤の軟膏で治療します。
花粉症のひとつの症状として現れるものです。結膜の激しい掻痒感(かゆみ)と、粘膜の腫れが特徴です。
アレルギー性鼻炎と合併することが多い疾患です。ステロイドホルモンの入った点眼薬で治療します。
鼻や目の粘膜に杉などの花粉がつくと、それらを異物として排除しようと免疫グロブリンEが体内にできます。それらが必要以上に産生されると粘膜に強い炎症が起こります。強いかゆみと多量の鼻汁が分泌され、結膜の充血を伴うことなどです。このように、花粉症の主な症状は、かゆみ、多量の透明な鼻水、鼻づまりです。
原因となる花粉の種類によって発症する季節は少しずつ異なります。後発シーズンは春先と秋で、この時期になったら、できるだけ花粉を吸入しないようにマスクで予防しましょう。
治療は抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬の服用、ステロイド剤の点鼻などで治療します。
外耳道の皮膚に細菌が感染することによって起こります。強い痛みと同時に、外耳道の皮膚から分泌された膿が、耳だれとなってでます。
耳を痛がるので中耳炎と紛らわしいのですが、鼓膜自身の炎症ではないので、聴力低下が起こることはありません。
抗生物質の外用(点耳薬)と内服で治療します。
感染による結膜炎はウイルスによるものと細菌によるものがあります。
ウイルスの感染によるものは、今はあまり流行らなくなったトラホームや、アデノウイルス感染症(咽頭結膜熱)などです。細菌感染による結膜炎が化膿性結膜炎です。結膜は真っ赤に充血し、細菌の増殖による膿が浮きだします。
痛みが強く、腫れも激しいために、目をあけることができなくなるほどです。炎症を起こす菌は黄色ブドウ球菌や肺炎そう球菌、クラミジアなどです。
抗生物質の点眼や眼軟膏で治療します。
耳を外から見てゆくと、まず耳介(耳たぶ)、外耳道がありその先に鼓膜があります。鼓膜の奥の空間が中耳(腔)で、細い耳管という管でのどとつながっています。
中耳に細菌感染が起こるのが中耳炎です。鼓膜に穴があいていて、そこから感染が起こることもありますが、大部分は耳管を通してのどから細菌が侵入します。
細菌による炎症がおこり、鼓膜は真っ赤になり、痛みます。また、炎症による滲出液や膿が中耳腔にたまり、耳の聞こえが悪くなります。年少児では、かぜ症候群に伴って高い率で中耳炎が起こります。治療は抗生物質の内服ですが、鼓膜を切開して膿を外に出すことが必要になることもあります。
皮膚と粘膜(口、目)、全身の血管に激しい炎症が起こる、原因不明の炎症性疾患。幼少の子どもに多く、日本で多発しています。
5日以上続く高熱と、手の腫れ、全身の皮膚の赤い発疹、リンパ節の腫れなどの、全身の強い炎症反応が起こります。
舌はイチゴ舌と呼ばれ真っ赤になり、結膜も強く充血します。心臓の冠状動脈に動脈瘤ができ、そこがつまることによって心筋梗塞が起こることもあります。
早期に診断をつけて、大量ガンマグロブリン療法によって、治療が可能です。
多くのかぜ症候群ウイルスは、腸管内でも増殖して、腸管粘膜を刺激し、腹痛や下痢を引き起こします。
かぜの症状は目立たずに、胃腸炎だけをきたす場合には、ウイルス性胃腸炎と呼びます。
細菌性の胃腸炎に比べて腹痛や発熱はあまりなく、脱水さえ注意していれば自然治癒します。抗生物質は効果がありません。下痢の始まる前に、嘔吐の症状が前面にでることもあります
気管支の周りを覆っている平滑筋が、さまざまな原因で急に収縮し、息を吐くことが困難になり、同時に「ヒューヒュー」「ゼーゼー」といった呼吸音がする疾患です。
気管支ぜんそくは、体質(遺伝)、気管支の感染、アレルギーを起こす物質(アレルゲン)、環境(気温、乾燥、空気汚染)、運動、自律神経など複雑な因子が絡み合って発症します。症状は、ヒューヒューゼーゼーという荒い呼吸音、息を吐くことの困難、顔面蒼白、嘔吐などです。
アトピー性皮膚炎などの原因であるアトピー性疾患とよく合併します。軽いぜんそく発作は、内服薬や吸入(ステロイド剤)でよくなりますが、重くなると入院治療が必要になります。
吸い込んだ空気は、鼻や口からのど、気管を経て、気管が二股に分かれた部分である気管支、それがさらに枝分かれした細気管支、そして肺胞へと導かれます。急性気管支炎はさまざまなウイルスによって起こる、気管支から細気管支までの気道粘膜の炎症性疾患です。 狭い気道である気管支の粘膜が炎症で腫れ、さらに粘液の分泌が気道をさらに狭くするため、発熱、激しい咳、そして多量の痰が出ます。呼吸困難を呈することもあります。 ウイルス感染なので、抗生物質は効果ありませんが、二次的に肺炎となることがあるので、対症療法(咳止め、痰きりなど)に加えて抗生物質を使うこともあります。
腎臓では糸球体(しきゅうたい)といわれる小さな袋で血液がろ過され、老廃物や余分な塩分などを含んだ尿のもと(原尿)ができます。その後、この原尿が尿細管という管を通り抜ける過程で、体に必要なものが血液側に再吸収され、不要物が漉し出され、必要な成分が再び血液に戻されます。
最初のろ過を行う糸球体の膜に、目では見えないような穴があいて、たんぱく質や血球が尿の中に漏れ出してしまうのが、糸球体腎炎です。
血尿、たんぱく尿といった異常のほか、腎臓の血流が減るために引き起こされる高血圧、尿量の減少、血液中の蛋白低下によるむくみなどの多彩な症状が起こります。
溶連菌感染後に起こるケースが最も多いものです。
カゼは別名「急性上気道炎」と呼ばれ、ライノウイルス、レオウイルス、パラミクソウイルス、RSウイルス、コロナウイルスといった多数のウイルス(200種類以上)が起こす、のど、鼻、気管支の炎症を主症状とする疾患群です。症候群と呼ばれるのは、一つの病気ではなく、多数のウイルスによって引き起こされるためです。のど、結膜、鼻、気管の粘膜の炎症によって、のどの痛み、結膜の充血、鼻水、咳がおこり、全身症状として発熱、頭痛、筋肉痛、倦怠感などの症状があらわれます。通常3~4日で自然治癒します。抗生物質は効果がありません。
多くの場合、かぜやインフルエンザなどのウイルス感染症になってから数日して、急に激しい嘔吐、けいれんや意識障害を起こす脳の病気です。
はっきりした原因は分かっていませんが、ウイルス感染による炎症によって作られた物質が脳に働いて、急速な脳のむくみ(浮腫)が生じる状態です。
むくんだ脳によって、生命の中枢である脳幹部が頭蓋骨に圧迫され、命にかかわることがあります。アスピリンなどの解熱剤の一部は、脳症の発症と関連があると言われ、小児では、アスピリンは使用されなくなりました。
小学生低学年や、中高生に見られる一種の自律神経失調症です。全身の血管内の血液の適正な分配がうまくゆかないことが原因です。
ふつうは立ち上がったときに脳の血液が重力によって下に落ちないように自動的に血管収縮が起こりますが、これがうまく行かないと立ちくらみになります。
食事をしたときに、腸管に血液が十分流れないと腹痛や吐き気、嘔吐といった症状がでます。
成長にしたがって、次第に症状は軽快しますが、こうした症状(たちくらみ、腹痛、はき気、嘔吐)が慢性的に見られるときには、血圧を調節する薬を続けて飲むこともあります。