のどから気管に移行する部分を喉頭と言いますが、ここには食物を飲み込むときに気管に食物が入り込まないようにふたをする喉頭蓋(こうとうがい)や、声を出すときに狭まる声帯があります。この部分にウイルスや細菌が感染すると、気道が極端に狭くなり、犬の遠吠えのような「ケーンケーン」「ヒョーンヒョーン」といった音の咳が出ると同時に、呼吸困難になります。
この症状は気温が低い冬の夜に起こりやすい特徴があります。ウイルス性のクループ症候群は、腫れをとり気道を開く薬の吸入で症状は改善しますが、細菌感染が喉頭蓋に起こる「急性喉頭蓋炎」は、入院して治療をしないと命にかかわることがあります。