特徴的な症状

ノロウイルス感染によって起こる、激しい下痢と嘔吐を伴う腸感染症です。ロタウイルスと異なり、冬だけでなく一年中発生が見られます。症状は嘔吐、下痢ですが、ロタウイルスより程度が軽い場合が多く回復も早い傾向があります。

嘔吐と水様便によって、水分と電解質(塩分)が急速に体内から失われ、脱水を起こすと、点滴による水分補給をしなくてはなりません。カキなどを食したことから感染することもあります。夏に流行する食中毒(細菌感染症)と異なり、強い腹痛や血便は通常見られません。

受診のタイミング

下痢だけであれば、水分補給で自宅療養できますが、嘔吐が激しく経口摂取ができない時は受診します。脱水が強く、意識がもうろうとしているような時には、救急受診し、点滴による補水が必要になります。

集団発生することが多いので、園、学校での下痢、嘔吐の流行があるときには、本症を疑います。便の迅速検査で確定診断が可能です。

ホームケア

活動度 感染性があるので、園や学校は休ませます。
食事 嘔吐が激しいときには、受診が必要ですが、下痢だけの時は経口で水分を与えます。熱中症の項で紹介した家庭でできる経口補水液を与えます。下痢が治まってきたら、粥、バナナ、リンゴ、ヨーグルトなどの消化の良い食べ物を開始します。
その他 家族はアルコール性消毒液で頻繁に手洗いをして、感染が家族内で広がらないよう、注意します。