赤ちゃんとママ社編集部 ※この記事は、『月刊赤ちゃんとママ』の保育園看護師監修による「季節のLife&Care」の記事をもとに再編集しています。
北風が冷たい季節になりました。初めての冬を迎える赤ちゃんの健康には、何かと気をつかいますね。赤ちゃんにとって快適な温度の目安は20度、湿度は50~60度前後です。赤ちゃんが過ごす部屋には、温湿度計を置いて、加湿器や部屋の中に洗濯ものやぬれたタオルを干すなどして、加湿の工夫をしてみましょう。また、暖房器具を使うときは、こまめな換気が大切です。換気の目安はコンクリート造りの建物の場合、1時間ごと、木造の場合は2時間ごとに、1回2~3分ほどと言われています。
寒い日が続くとついつい部屋にこもりがちになりますが、動きやすい上着や帽子で寒さ対策をして、日中のなるべく暖かい時間帯を選んでお出かけしましょう。外の空気にふれてからだを動かすことは、寒さに慣れてからだが丈夫になるだけでなく、何よりもママと赤ちゃんにとってよい気分転換になります。
冬は寒さと空気の乾燥により、さまざまなウイルスが活発に活動します。まずはまわりの大人が、
・帰宅したらすぐ手洗い、うがいをする
・食事、睡眠をしっかりとる
ほかにも、受けられる予防接種を受けて、病気にかからないように注意しましょう。
冬場は免疫力の弱い赤ちゃんを、感染の危険が高まる人の多い繁華街などに連れ出すのは、できるだけ避けたほうがよいでしょう。家族もつねに手洗いやうがいを心がけて、体調の悪い時にはマスクをするなど、赤ちゃんに病気をうつさないように気を配って。カゼのウイルスはあらゆるところに付着しています。お出かけ後はママといっしょに赤ちゃんの手も石けんで洗い、うがいがわりにさ湯やお茶を飲ませると、カゼの予防になります。
沐浴は38~40度くらいのお湯で、午後の暖かい時間に。湯あがりにはバスタオルでしっかり水分をふきとってあげましょう。着がえは脱衣所よりも暖かいリビングの方がおすすめです。寒いと「早く着がえさせてあげないと…」と気をもみますが、部屋が暖かい方がママも落ち着いてできますよ。すぐに着替えられるよう、衣類は一度に腕を通せるように重ねてセットし、その上に赤ちゃんを乗せて、ママが袖口から手を入れて腕を通してあげると手早く着せられます。
離乳食が始まるころですが、食べこぼしやよだれのたびに顔を強くふいていると、皮膚が乾燥してカサカサになりがちです。食後はぬらしたガーゼなどでやさしくふいて、肌に合った保湿クリームなどをぬってあげて。肌荒れが気になる赤ちゃんには、食べる前にワセリンや保湿クリームを口のまわりにぬって、汚れからも肌を守りましょう。大切なのは毎日のちょっとしたケアの積み重ねです。
カゼをひきやすい季節。鼻水が出ているときは、ティッシュでやさしくこまめにふくか、ぬるま湯で絞ったガーゼでふくとよいでしょう。鼻の下が赤くなって気になるときは、保湿クリームをぬってあげて。鼻水が多くて眠りづらそうなとき、鼻が詰まって食べにくそうなとき、粘り気のある黄色い鼻水が出ているときは、中耳炎になる可能性もあるので、早めに受診しましょう。
冬はヤケドによる事故がふえる時期です。活発に動くようになり、好奇心も旺盛で、行動範囲も広がります。特にストーブなどの暖房器具には要注意。柵などでガードし、ヤケドや転倒を防ぎましょう。お鍋などの食べ物、飲み物などは、赤ちゃんの手の届かないところへ。テーブルクロスは、つかまり立ちをするときに端を引っぱってしまい、熱い食べ物や飲み物がかかる危険があるので、赤ちゃんのいる家庭では使わないほうがいいでしょう。
寒くてついおっくうになりますが、特に冷える日以外は、外に出ていろいろな体験をさせてあげたいですね。葉っぱをさわったり、砂や土の感触を楽しんだり。このころには、散歩している犬や車などを指さして教えてくれるようになります。動きやすい上着や帽子で、暖かくして出かけましょう。からだを動かすことで、ママも赤ちゃんも気分転換になりますし、よく食べてよく眠る生活リズムを整えていくことができますよ。