クループ症候群
特徴的な症状
のどから気管に移行する部分を喉頭と言いますが、ここには食物を飲み込むときに気管に食物が入り込まないようにふたをする喉頭蓋(こうとうがい)や、声を出すときに狭まる声帯があります。この部分にウイルスや細菌が感染すると、気道が極端に狭くなり、犬の遠吠えのような「ケーンケーン」「ヒョーンヒョーン」といった音の咳が出ると同時に、呼吸困難になります。
この症状は気温が低い冬の夜に起こりやすい特徴があります。ウイルス性のクループ症候群は、腫れをとり気道を開く薬の吸入で症状は改善しますが、細菌感染が喉頭蓋に起こる「急性喉頭蓋炎」は、入院して治療をしないと命にかかわることがあります。
受診のタイミング
咳のために呼吸が苦しく眠れないときは、なるべく早く医療機関へ。顔色が悪い、吐くといった症状が現れた場合は、夜間、休日でも医療機関へ。
ホームケア
活動度 | 家のなかで寝かせる。保育園・幼稚園には医師の許可が出てから通う。 |
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食事 | 咳がひどいときは吐きやすくなるので、咳が収まっているときに少しずつ与える。水分補給を十分に行う。 |
薬 | 医師に処方された薬を正しく服用する。 |
入浴 | 熱が下がりきるまでは温かい濡れタオルで体を拭く。 |
咳へのケア | 横になると咳がひどくなるときは、上半身を起こして休む。室内の湿度を60~70%に保つ。湯気や蒸気のあがる場所(シャワーを浴室の壁にあてながら、など)で呼吸させると楽になる。加湿器があるときは使用する。 |