特徴的な症状

脳内の神経細胞が、突然異常興奮状態になり、そのために体の一部や全身のけいれんや意識障害が起こるものです。
脳炎や髄膜炎、脳出血などの脳疾患に引き続いて起こるもの(症候性てんかん)と、そうした原因のないもの(特発性てんかん)に分かれますが、子どもでは後者が圧倒的に多くなっています。
けいれんの頻度は一日に何十回も繰り返すものから、数年に1度というものまでさまざまです。
脳波検査を行うと、てんかん波と呼ばれる異常な波が観察されます。
抗てんかん薬の服用で、7割くらいの患者さんで発作の軽快が得られます。

受診のタイミング

はじめての場合は、診断のため、なるべく早く医療機関へ。てんかんの診断を受けている場合は、いつもの発作でおさまるのが分かっている場合は、家で経過をみていてよい。
てんかんけいれんをおこす、30分以上続くといった症状が現れた場合には、ただちに救急車で医療機関へ。

ホームケア

活動度 てんかん発作があることで、生活や登園・登校の制限をする必要はない。
医師が処方した薬を、根気よく服用する。発作が起きなくなっても、勝手に薬を中断したり不規則に服用すると、発作が再発するので、時間をかけて薬を減量していく。
けいれんへのケア 体を揺すったり大声で呼んだりしない。
口にタオルを入れるのは、窒息の危険があるので禁物。吐いたときに窒息しないよう、顔を横向きにし、できるだけ静かに寝かせる。
けいれんがどのぐらい続いているかを、時計で測ることもとても大切なこと。
通常は数秒~数分でおさまるが、それ以上続く場合や、けいれんがおさまっても意識が回復しない、呼吸がおかしい場合には、すぐに救急車を呼ぶ必要がある。