3人のお子さんのママであり、ファイナンシャルプランナーとして活躍中の畠中雅子先生。
この連載では、先生がご自身の育児やさまざまな家族の相談を振り返りながら、ここだから言える、リアルなお金と子育てのアドバイスを伝授します。
赤ちゃんが生まれ、いままで以上にお金がかかるわ…と不安な方へ。お金のヒントを、そして子育ての楽しさを、たっぷりとお届けします!
みなさま、はじめまして!
“ファイナンシャルプランナー”という肩書きで仕事をしている畠中雅子と申します。
今月から、「お金と子育て ここだけの話」というタイトルで連載がスタートいたします。
みなさま、よろしくお願いいたします。
まずは、簡単に自己紹介をいたします。 子どもが苦手だった私が、子どもが大好きな主人と結婚したため、3人の子育てをすることになりました。わが家には現在、社会人1年生の長女、高校2年生の長男、中学2年生の次男の3人の子どもがいます。3人とも「超」が付くほどの勉強嫌いで、学齢期を迎えてからは、日々溜め息をつきながら子育てをしてきました。
結婚以来、一度も仕事を休んだことがなく、仕事が大好きなワーカホリックな母親なので、今から振り返れば、「もっと子どもたちとゆっくり過ごす時間を作るんだった」とか、「叱り方にもっと気を使うべきだった」など、反省すべき点は数えきれません。子どもたちにとっては、母親が家にいない時間が多くて、目が届かない部分も多いはずなのに、「成績は自分の努力で良くすべき!」などという迷惑な母親であるかもしれません。
模範的な母親からはかけ離れていますが、失敗や反省が多くても、「子育ては“親育て”でもある!」「子どもに教えられることも多い!」「過ぎてみると、楽しい思い出が多い」といった実感があります。子育ては悩みも多いけれど、得ることもたくさんあるというのが、みなさんよりも少しだけ、子育てを長く経験してきた私の感想です。
子育てはじめのみなさまにとって、不安なこと、知りたいことはいろいろあるかと思います。私にできるのは、お金に関するアドバイスなので、みなさまの不安を少しでも軽くできるようなアドバイスをしていきたいと考えています。
とはいえ、最初に謝ってしまいたいことがあります。
私はファイナンシャルプランナーとして20年以上仕事をしてきましたが、実は節約がとても苦手。お金は“どんぶり”で数えるようなタイプで、貯蓄よりも、お金を使うことが大好き!といった性格なんです。20年以上も、この仕事でよく食べてこられたもんだ!と、自分が一番感心しているような状態です。
このように書くと、「この人からアドバイスを受けても、大丈夫なの?」と不安に感じられるかもしれませんが、貯蓄は苦手でも、ライフプランを立てるのは大好き。子どもたちの教育資金、住宅取得資金、自分たち夫婦の老後資金など、人生で必要となるお金は、ライフプランを綿密に立てながら、自分の性格に合った方法を考えつつ、それなりに準備を実行してきました。この「自分の性格に合った……」という点が、重要なのだと思います。
ところで、ライフプランの中で重要なのは、「教育」「住宅」「老後」の3大資金ですが、第1回目にお伝えしたいのは、教育費の貯め方のポイントです。教育資金のことを調べていると、「子育て費は3000万円かかる!」とか、「大学だけ私立でも、教育費は1000万円かかる!」といった、数千万円単位の金額を目にする機会があるはず。ですが、高額な金額は無視するのが何より大事になります。1000万円単位の金額に目を向けると、思考が停止してしまうだけで、準備プランを考える際の妨げにしかならないからです。
結果的に1000万円くらいの教育資金がかかるとしても、その約半分は高校までにかかるお金で、家計の中からねん出したり、ボーナスで支払うことが可能です。ところが、残りの半分は大学時代のわずか4年間にかかるお金。大学時代の学費は、家計の中からねん出するのは難しいので、事前に準備が必要になります。
そこで次回は、教育資金準備の要となる、大学時代の学費の貯め方をご紹介したいと思います。
次回更新は2月14日の予定です。