3人のお子さんのママであり、ファイナンシャルプランナーとして活躍中の畠中雅子先生。
この連載では、先生がご自身の育児やさまざまな家族の相談を振り返りながら、ここだから言える、リアルなお金と子育てのアドバイスを伝授します。
赤ちゃんが生まれ、いままで以上にお金がかかるわ…と不安な方へ。お金のヒントを、そして子育ての楽しさを、たっぷりとお届けします!
昨年もご紹介した「ふるさと納税」ですが、今年も年末が差し迫ってきた今の時期に、これからでも間に合うふるさと納税の話題を取り上げたいと思います。
まずは、ふるさと納税のしくみをざっとおさらいしましょう。ふるさと納税には「納税」という言葉がついていますが、実際には自分が好きな自治体を選んで寄付をするしくみです。寄付をすると、2000円を引いた金額については寄付金控除が受けられます。寄付金控除を受けられると、寄付をした年の所得税が下がるだけではなく、翌年の住民税も安くなります。
2000円を超えた金額のすべてが所得税や住民税として戻る〝寄付の上限額″は、ふるさと納税を利用する人の年収や家族構成などで変動します。たとえば会社員で、奥様は配偶者控除を受けている場合、年収が500万円では5万円弱くらい、年収600万円では7万円弱くらいまでが、2000円の自己負担でふるさと納税ができる上限額の目安になります。
ちなみに、15歳までのお子さんは扶養控除を受けられないので、お子さんがいても15歳までは、ふるさと納税の上限額に影響を与えません。
ふるさと納税では、寄付をした金額の多くが所得税や住民税として還付(減税)されるだけではなく、各地域の特産品を返礼品として受け取れる自治体がたくさんあります。ふるさと納税の経験がある方なら、返礼品で〝美味しい思い″をされた経験があることでしょう。
わが家では、ふるさと納税を昨年初めて行いましたが、ふるさと納税を始めてからはお米を購入しなくてすんでいます。ふるさと納税の返礼品としてもらったお米は、各産地の特産米。炊き立てだけではなく、冷めたご飯になるお弁当でも、もちもちして美味しいと感じます。ふだんは手が出ないような牛肉も、昨年は3kgくらい受け取りました。家計的にもずいぶん助けられている感じです。
今年はお米や牛肉などのほか、三段重のおせちを返礼品にしている自治体にふるさと納税をおこないました。カニやイクラなどの海産物も受け取って冷凍してありますので、来年のお正月はふるさと納税品の返礼品だけでも、例年より食卓が豊かになるのではと楽しみにしているところです。
我が家のふるさと納税体験談をご紹介しましたが、「もっと早くに始めるべきだった」というのが、ふるさと納税の反省点になっています。もし、ふるさと納税を始めてみたいけれど、特産品がありすぎて選ぶのが難しいと感じる方がいれば、ふるさと納税サイトの「人気商品ランキング」の上位にランキングされている返礼品を選ぶことをおすすめします。私自身も返礼品選びで悩んだときは、肉類、海産物、果物、チーズ類など、それぞれの分野でランキング上位の商品を選んでいます。期待外れの返礼品が届いた経験はありません。
また自治体によっては、返礼品がすぐに届くのではなく、寄付金額に応じたポイントを付与するケースもあります。付与されたポイントを使って、自分が受け取りたいと思う時期に返礼品を申し込むことが可能。魅力的な返礼品をいくつもそろえている自治体であれば、ポイント制を生かして、複数商品を手に入れる方法もあると思います。
年末に近づくと、受付をストップする自治体もありますから、ふるさと納税未体験の方は、11月くらいまでに実行するがおすすめ。ぜひチャレンジしてみてくださいね。